【2026年版】病院ホームページ閲覧の約7割はスマートフォン。まだPCサイト中心のままで大丈夫ですか?
![]()
執筆者:宮森 秀志
mirahos(ミラホス)事業推進部病院チームに所属。
東京大学で建築のデザインを学び、新卒では大手ゼネコンに入社し、ものづくりの現場を経験する。
リタワークス株式会社事業推進部病院チームにジョインし、医療業界をより良くする事業に没頭中。
「うちの病院は紹介患者さんがメインだから、ホームページは後回しでいい」 「パソコンできれいに見えているから、高い費用をかけてリニューアルする必要はないのでは?」
院内の会議や予算編成の場で、このような意見に頭を悩ませている広報・総務・経営企画・医事課の担当者様は少なくありません。
しかし、患者さん、求職者、そして紹介元の医療機関が情報を得る方法は劇的に変化しています。
現在は「手元のスマートフォン」での検索が圧倒的スタンダードです。
今回、病院専用ホームページ制作・運営支援を行う「ミラホス」では、直近でリニューアルを実施したサイトを対象に「閲覧デバイス」と「スマホ対応状況」の独自調査を行いました。
このリアルなデータをもとに、今、ホームページを「スマホ最適化(レスポンシブWeb対応)」すべき本当の理由をお届けします。
調査結果:スマホ閲覧が主流の一方で、3割以上が「未対応」
ミラホスで病院ホームページおよび看護部ホームページの実態を調査したところ、驚くべき結果が明らかになりました。
- 閲覧デバイスの「約7割」がスマホ
病院ホームページのスマホ比率:64.62% (PC:33.97%)
看護部(採用)サイトのスマホ比率:68.24% (PC:30.62%)
患者さんや求職者はもちろん、紹介元医療機関の医師や地域連携スタッフも、移動中やスキマ時間にスマホから貴院のサイトにアクセスしています。 - それでも「スマホ未対応」の病院が多数
リニューアル前のホームページのスマホ対応状況を調べたところ、大きなミスマッチが浮き彫りになりました。
病院サイト:30件中 6件が未対応(20.0%)
看護部サイト:16件中 2件が未対応(12.5%)
(※一部、過去履歴が残っておらず判別不可のサイトを除く)
ユーザーの約7割がスマホで見ているにもかかわらず、未だに多くの病院が「PC表示前提」の古いサイトのまま運用されています。
貴院のサイトは大丈夫? スマホ対応セルフチェック
調査結果を踏まえ、まずは貴院のホームページの現状をチェックしてみましょう。
□スマホで見たときに文字が小さく、拡大しないと読めない
□ホームページの制作・大幅なリニューアルから7年以上経過している
□採用情報(募集要項や給与、先輩の声など)が何年も古いまま
□アドレスバーに「保護されていない通信」と表示される(SSL化されていない)
ひとつでも該当する場合、患者さんや求職者、紹介元を逃す「見えない損失」が発生している可能性が非常に高いです。
調査データから読み解く、対応遅れが招く「3つの機会損失」
スマホ未対応のホームページは、病院の経営や信頼性に直結する3つの致命的な損失を生み出しています。
①【来院・受診の機会損失】 「数秒」で判断されて離脱される
体調不良時や急を要するとき、スマホで開いたページが「文字が小さくて読めない」「診療時間が見つからない」状態だったら、患者さんはストレスを感じ、すぐに別のわかりやすい病院サイトへ移動してしまいます。
②【採用の機会損失】情報が整理されておらず「応募にたどり着けない」
看護部サイトにおけるスマホ比率は68.24%とさらに高くなります。スキマ時間にスマホで求人情報を探す看護師に対して、情報が整理されていないサイトを見せると、以下のような致命的なすれ違いが起こります。
求職者の本音
- 「知りたいこと(勤務形態、給与、教育体制)がどこに書いてあるか分からない」
- 「説明会の案内やエントリーフォームがどこにあるのか見つけられず、すぐに応募できない」

病院側は「ホームページにすべての情報を載せているから大丈夫」と思っていても、求職者側からすれば「情報が整理されていないせいで、応募したくてもどうすればいいか分からない」というのが実態です。
このような病院と求職者の認識のズレは、「不親切なホームページ = 現場の業務フローや働く環境も整理されていないのでは?」という不安に直結し、優秀な人材の選択肢から無条件で外れてしまう原因になります。
③【地域連携の機会損失】 「紹介患者中心だから不要」のワナ
紹介元の医師から「○○病院を紹介します」と言われた後、患者さんやそのご家族は、ほぼ確実にスマホでその病院を検索します。 その際、医師紹介、治療内容、設備、入院案内などがスマホで分かりやすく見られないと、患者さんは受診前に大きな不安を抱くことになります。紹介患者さんを温かく迎え入れるためにも、スマホ対応は必須の「デジタル・ホスピタリティ」なのです。
自主的に検索してやってくる「高付加価値な患者さん」を逃さない
公的病院であっても、「エリア×診療科」で主体的に検索して受診する患者さんは一定数存在します。
特に、以下の分野はスマホによる検索流入が非常に多い傾向にあります。
【検索流入が多い診療科・サービス】
整形外科、脳神経外科、泌尿器科、乳腺外科、消化器内科、消化器外科、婦人科、耳鼻咽喉科、人間ドック、健診
また、以下のような専門的なキーワードで能動的に検索し、病院の診療科ページや特設LP(ランディングページ)にたどり着くケースも増えています。
- 「ダヴィンチ 前立腺がん」
- 「ロボット支援手術 泌尿器科」
- 「人工関節 名医」
- 「脊椎手術 ○○県」
こうした、高度で専門的な治療を求めている患者さんほど、スマホで徹底的に情報収集をします。
その受け皿となるサイトがPC表示のままであれば、せっかくの高度な医療技術や設備をアピールする機会を自ら手放していることになります。
公的病院・自治体病院こそリニューアルを急いでいます
近年、公的病院や自治体病院においてホームページを刷新する動きが急速に増加しています。 背景にあるのは、以下の4点です。
- スマホ利用者の増加に伴う、地域住民への適切な情報開示
- スマホをメインに就活を行う「若手看護師・医師」の獲得
- 紹介元医療機関とのスムーズな「地域連携強化」
- 災害時や感染症流行時における、迅速な医療情報の発信
ホームページはもはや単なるパンフレットではなく、病院の広報活動、そして経営と採用を根本から支える「重要なインフラ」なのです。
まとめ:今こそ患者・求職者目線の「見やすいサイト」へ
病院ホームページ閲覧者の約7割がスマートフォンユーザーとなった今、PCでの閲覧だけを前提とした運用は、現場の実態と大きく乖離しています。
院内での予算確保や稟議を通す際、まずは「私たちの病院サイトのアクセスの約7割も、実はスマホからです。今のPC向けサイトのままでは、患者さんや紹介元、求職者を逃す大きなリスクになっています」という今回の具体的な調査データを提示することから始めてみませんか?
ホームページは病院の「顔」であり、信頼の象徴です。誰もが優しく使いやすいサイトになっているか、この機会に一度見直してみることを強くお勧めいたします。
院内提案・稟議でお悩みの担当者様へ
上司を説得したいが、何から着手したらいいかわからないという広報・総務・経営企画・医事課の担当者様は、ぜひお気軽にご相談ください。


